異国で病気になることで襲われる、妙な孤独感。



「異国から来た先生は体調を崩した時、本当に可哀想だと思うんだ。精神的にかなり寂しくなると思うんだよね。だから、俺たちはなるべく面倒をみてあげなくちゃと思うんだよ」





数日間の極度の嘔吐と下痢で脱水症状になり、大学内の医務室で点滴を受けながら半分寝ていた僕は、こんな会話を耳にした。

ニウェート先生が、お医者さんと話していたのである。



そう。

他所の国で病気になると、肉体はもとより、精神的に結構まいる。

「あぁ、日本が恋しい…」なんて思う。

いや、「ちょっと日本食が恋しい…」だろうか。

いずれにしても、妙な孤独感に襲われるものだ。

いうならば阿倍仲麻呂の「天の原…」である。



でも、今回の病気は本当に色々な方にご心配いただき、精神的に救われた。

ニウェート先生は、7時間ほど受けていた点滴の間、仕事の合間をぬっては、何度も様子を見にやって来てくれた。

他愛もない話をしてただけだが、気分が和らいだもんである。



また、酒のみ友達の先生方や事務の方も「日頃の行いが悪いからだ〜。ざまあみろ〜」とか「何変なもん食ったんだ〜?」とか悪態をつきながらも、様子を見に来て、ワイワイと騒いでいた。

「アルコール持ってこようか?」

そんなジョークをうけて、僕は真面目に吐きそうになったくらいだ。



生徒達にも心配をかけてしまった。

わざわざ僕の家に何か欲しいものはないかと様子を見に来てくれたり、点滴終わりを医務室の前で待っててくれたり…

「センセイ、オダイジニ」

日本語で声をかけて、ペコリとして、帰って行った姿が印象的だ。



アパートの食堂のおばちゃんも、おかゆの代金を頑に受け取らなかった。

「お金はいらない。それより早く体調を治しなさい」



こんな風に優しくされるのは、異国にいる身にとっては本当に幸せなことである。

妙な孤独感から、救われる。



僕は本当にタイの人々にはお世話になってばかりである。

これから少しずつでも、恩返しをしていかないとねえ。



とりあえずは体調を戻すところからだろう。

ということで、寝よ。



ちなみに、食あたりの原因はどうもニウェート先生宅の食事にあったと思われる。

僕が点滴をした日の夜には、ニウェート先生も嘔吐が始まったらしい…





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2 件のコメント:

  1. 天の原…ですかー・・。何だか切なくなりますねぇ。
    やはり環境も変わって知らず知らず疲れが溜まってたところに
    何かが障ってしまったのかもですね。
    でもさすがにRyotaさん、皆さんに愛されてるじゃないですか!(^^)
    いくら人懐っこいタイ人でも嫌な奴にこんなに親切にしませんよー。
    海外で病気になるといつも以上にその国と自分の生まれた国のことを
    想えるいい機会になるのかもしれませんね。
    とにかく早く元気になって下さいね!お大事に。

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  2. ありがとうございます!
    おかげさまで、だいぶ体調も復活し、そろそろ普通の食事がとれそうです。
    とはいえ、さすがに酒はまだ控えますが…。6日には事務の方の送別会がある予定で、それが山場です。酒我慢の。笑

    それにしてもPhimaiさんのおっしゃるとおり、病気になると、色々と思うところあるものです。「結局誰かと繋がりあってないと、生きていけないなぁ」なんてガラにもなくしんみり思ってみたりもしちゃうんですよね〜。

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